
ワーホリの準備で行うべき、役所の手続きはどんなものがあるの?
税金や保険のことも知りたいな。

ワーホリ前に海外転出届を出すって聞いたけど、どんなもの?

ワーホリの海外転出届について、情報を徹底的に解説しました。
メリット・デメリットや、各種の税金のことなども合わせて紹介します。
「ワーホリ中の日本の税金ってどうするのかな?」
あなたはそんな疑問を持っているはず。
公的な手続きって、正直言って面倒でわかりずらいです。
税金や保険のことも、なかなか理解できないし。
そんな悩みを解消すべく、徹底的に解説した記事を書きました。
ワーホリの海外転出届に関する内容と合わせて、
税金や保険などもわかりやすく紹介します。
- ワーホリの海外転出届について(基本情報、提出方法)
- 海外転出届を提出すべき人&しなくてもいい人
- ワーホリで海外転出届を出すメリット・デメリット
- 海外転出届を出す場合の税金と保険について(住民税、国民年金、国民健康保険、Nisa)
- 海外転出届を出した場合に節約できる税金の年額
- 海外転出届を出す場合の注意点
- ワーホリ前に必要な手続き一覧
- ワーホリからの帰国後の手続き
- よくある質問
ワーホリの海外転出届について
まずは海外転出届についておさらいしましょう。
ワーホリに関する内容も一緒に記載しました。
海外転出届とは
海外転出届は、
1年以上海外へ滞在する人が、各市町村へ提出する書類のこと。
引越しのときに提出する「転入、転出」の届出と同じ扱いです。
ワーホリの対象期間は基本的に1年なので、1年(365日)以内に帰国するのであれば、提出の必要はありません。
逆に1年以上の滞在が可能な国、
- オーストラリア
- ニュージーランド
- イギリス
- カナダ
- チリ
- 台湾
など。
ワーホリ期間を延長する可能性を考えて、提出する人も多いです。
- ワーホリが1未満の滞在予定であっても提出は可能。
- 海外転出届を出さずに出国しても、後から手続き可能。(市役所に問い合わせが必須)
ワーホリ前に海外転出届を出すとどうなる?
ワーホリ前に海外転出届を出すと、
日本在住者という扱いではなくなります。
日本在住者ではなくなった場合、以下のようになります。
- 海外在住(非居住者)という扱いになる
- 税法上、税金の支払い義務がなくなる
- 日本在住者向けのサービスが基本的に使えなくなる
「メリットの項目」で詳細を確認してみてください。
ワーホリ前に海外転出届を出さないとどうなる?
ワーホリ前に海外転出届を出さない場合、
海外に滞在していても日本在住者となります。
日本在住者であれば引き続き、税金の支払い義務があります。
ワーホリ中も支払いを継続しなければいけませんので、
支払い方法の設定などの確認が必要です。
「デメリットの項目」に詳細を記載しました。
海外転出届の出し方
海外転出届の出し方を記載します。
提出先
海外転出届を提出するのは、あなたのお住まい(住民票がある)の役所です。
海外転出届の扱いは、転入・転出の手続きとほぼ同じです。(引越しと一緒)

海外への引越し手続きと、同じような感じです。
必要書類
必要な書類はお住まいの役所によって変わります。
基本的には以下です。
- 海外転出届
- 本人確認書類
- 健康保険証
- マイナンバーカード
- 印鑑
事前に役所のWebサイトや窓口で確認しましょう。
マイナンバーカード、健康保険証は返納するので使えなくなります。
提出のタイミング
提出のタイミングは、出国の14日前から可能です。
予定に合わせて準備しましょう。
転入・転出の手続きは、『住民基本台帳法』という法律によって定められている。
『住民基本台帳法』によると、
「転入後・転出後14日以内に」市役所に提出しなければいけない。
との決まりがある。
海外転出届も同じく転出届なので、提出する場合は出国の14日前から可能。
\ 住民基本台帳法の内容 /
第四章「届出」;第23条、第24条(転居届)
第23条 転居(一の市町村の区域内において住所を変更することをいう。以下この条において同じ。)をした者は、転居をした日から14日以内に、次に掲げる事項を市町村長に届け出なければならない。
一 氏名
二 住所
三 転居をした年月日
四 従前の住所
五 世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名及び世帯主との続柄
(転出届)
第24条 転出をする者は、あらかじめ、その氏名、転出先及び転出の予定年月日を市町村長に届け出なければならない。
法令リード:住民基本台帳法
罰則について
海外転出届に関わる罰則もあります。
それは、住民基本台帳法によって定められているもの。
\ 住民基本台帳法の罰則について /
第52条 第22条から第24条まで、第25条又は第30条の46から第30条の48までの規定による届出に関し虚偽の届出(第28条から第30条までの規定による付記を含む。)をした者は、他の法令の規定により刑を科すべき場合を除き、5万円以下の過料に処する。
2 正当な理由がなくて第22条から第24条まで、第25条又は第30条の46から第30条の48までの規定による届出をしない者は、5万円以下の過料に処する。
法令リード:住民基本台帳法
一つ前に記載した「第23条、第24条」に対する罰則の記載です。
海外転出届を含め、転入・転出に関しての届けを出す際。
- 虚偽の申請
- 正当な理由無くして届出をしない場合
には、罰金が課せられます。

罰則はあくまで可能性の話です。そもそも「ワーホリは旅行と同じ扱い」をする市町村もある。だから「とってもグレーな話」です…
ワーホリで海外転出届を提出すべき人・しなくてもいい人
ワーホリで海外転出届を提出すべき人・しなくてもいい人をまとめます。
海外転出届を提出すべき人
提出すべき人は以下です。
- 1年以上海外へ滞在予定の人
- ワーホリ中に日本の税金を節約したい人
- 支払いの代理人などを立てることができない人
- 将来の年金の受給額に対してそれほどシビアではない人
法律上は、期間に関する規定はありません。(住民基本台帳法)
基本的に市区町村の案内では「おおむね1年の海外へ転出」の場合、「海外転出届」を出すよう案内されています。
基本的には海外への滞在期間によって居住者・非居住者の区別が行なわれるようです。
海外転出届を提出しなくてもいい人
提出しなくてもいい人は以下です。
- 1年以内に帰国する人
- 日本で資産運用をしている人
- ワーホリ中も日本の税金は支払いたい人
- 家族や親族が代理で支払いを行なってくれる人
ワーホリで海外転出届を出すメリット・デメリット
まずはメリット&デメリットのまとめを紹介。
大きなメリットは「支払い」に関すること。免除される項目が多いので金銭的な負担が減ります。
デメリットとしては海外転出届を出すと公的な手続きができなり、保険が実費になってしまうこと。
以下では詳細を簡潔に記載します。
どちらもしっかり確認して、判断材料にしてみてください。
メリット
ワーホリで海外転出届を提出する一番のメリットは、
金銭的な負担の軽減です。
- ①住民税の支払いが免除される
-
住民票が国内になくなるので、住民税の支払いが必要なくなります。
- ②国民年金の加入義務がなくなる
-
月額16,520円(令和5年度)の年金支払いが義務ではなくなります。
- ③国民健康保険の支払いがなくなる
-
同じく住民票が国内になくなることで、健康保険料の支払いがなくなります。
デメリット
ワーホリで海外転出届を提出するデメリットは、
複数あります。
- ①住民票が日本国内になくなる
-
日本に住所がなくなるので、公的な書類が作成できなくなります。
日本在住者向けのサービスも原則使えません。
- ②国民健康保険が使えなくなる
-
海外転出届を提出する際には、国民健康保険も返納します。
病院にかかる場合などは、医療費が実費になってしまいます。
一時帰国の際には、市町村によって緊急措置的に保険加入できる場合もあります。
- ③マイナンバーカードが使えなくなる
-
マイナンバーカードは住民票に紐づいているので、返納しなければいけません。
身分証明書として使えないので、パスポートか運転免許証のみになります。
海外送金や資金の移動にはWise(ワイズ)がおすすめ。
Wiseの登録には、マイナンバーカードが必要です。
海外転出届を出す前に確認してください。
- ④印鑑登録も抹消される
-
海外転出届を出すことで印鑑登録が抹消されます。
- ⑤将来の年金受給額が減る
-
年金を支払わないことで、将来的に受け取れる年金受給額が減ります。
さらに、ワーホリの場合は追納制度(後から収めること)も利用できません。
海外転出届を出す場合の税金と保険について
海外転出届を出した場合には、
各種の税金・保険がどうなるのか気になりますよね。
以下で解説しました。
海外転出届を出した場合の住民税について
海外転出届を出してワーホリした場合、
ワーホリをしていた年の住民税はかかりません。
しかし、出国の時期(月)によって住民税の支払い通知が送られてくので注意。
- 1月1日時点に住んでいる区市町村で課税、徴収される税金
- 前年1月1日~12月31日の所得から計算された住民税を、翌年に市区町村に納付
- 住民税は、前年の所得に応じて徴収額が決まり、6月に徴収額が通知される
ワーホリ中の住民税についての詳しい内容は、
別の記事にて解説しました。

海外転出届を出した場合の国民年金について
海外転出届を出した場合、国民年金の支払いは、任意となります。(支払わなくともいい)
年金の支払い義務がなくなると、1年間で¥203,760(月/¥16,980)の節約になります。
しかし、将来的に受給額が少なくなる注意点も。
後悔しないようにしっかりと選択しましょう。
国民年金についても詳細な記事を作成しました。

海外転出届を出した場合の国民健康保険について
海外転出届を提出した時点で、国民健康保険からは脱退することになります。
つまり支払い義務はなくなります。
ですが、脱退してしまうと病院などの支払い額は100%自費。
保険証も使えません。
なので、怪我や病気には最新の注意が必要です。
ワーホリの国民健康保険に何する詳細な記事では、
- 適切なタイミング
- 保険証の返納のタイミング
- 一時帰国の際の保険について
などを経験談も交えて解説しています。

海外転出届を出した場合のNisaについて
海外転出届を提出した場合、積み立てNisaは解約が必要です。(新Nisaも同様)
理由は、
- 積立Nisaは日本居住者向けサービスだから
- 国税庁のページに記載があるから
の二つ。
継続してNisaを運用する場合には、海外転出届を出さず、日本で税金を収める必要があります。
詳細な内容は記事にまとめました。

海外転出届を出して節約できる税金の年額
海外転出届を出してワーホリするメリットは、
金銭的な負担が減ることであると、すでに解説しました。
年間どれくらいの額が、節約できるのか記載します。
節約できる税金(住民税・国民健康保険・国民年金)
節約できる各種の税金の額を紹介。
- 住民税
- 国民健康保険
- 国民年金
住民税
年収200万円の独身だと、住民税は年間83,000円の支払いです。
参考:ほけんROOM
国民健康保険
国民健康保険は地域と収入によって金額が変わります。
ここでは2つの例を紹介。
- 年収200万円の独身だと、月額11,409円の支払いがあります。(東京都新宿区の場合)
- 参考:令和3年度 国民健康保険料 概算早見表
- 年収200万円の独身だと、月額13,796円:年間165,560円(北海道札幌市の場合)
- 参考:令和4年度国民健康保険料の目安
国民年金
令和5年度(令和5年4月~令和6年3月まで)の国民年金は、月額16,520円です。
節約できるトータルの年額は約44万円
住民税・国民健康保険・国民年金を支払わない場合の、
年間の節約できる額です。
住民税 | 国民健康保険 | 国民年金 |
83,000円/年 | 165,560円/年 | 198,240円/年 |
年間の節約できる総額:446,800円 | ||
月に節約できる額:37,233円 |
大まかな計算ですがワーホリで海外転出届を提出し、
税金の支払い義務から外れた場合。
年間約44万円以上の支払いを節約できることがわかりました。
上記の額は年収200万円程の人を想定して計算したので、
ワーホリ前に日本でしっかりと稼いでいる人はさらに大きい金額でしょう。
ワーホリ前に海外転出届を出す際の注意点
ワーホリ前に海外転出届を出す際の注意点をまとめました。
ワーホリだと海外転出届を提出できない
そもそもワーホリの場合、
海外転出届を提出できないケースがあります。
実は海外転出の手続きは、お住まいの役所によって対応が違います。
理由は、ワーホリは観光と同じであると認識されるから。
ワーホリは観光に位置付けられるので、海外への滞在ではない。
つまりあなたは日本居住者なので『住民税を払ってください』。
といった流れになります。
この場合、住民票を抜く(海外転出)こともできません。
\ ワーホリでも住民税を徴収している場所 /
あなたの街ではどうなっているか確認してみてください。
海外転出すると銀行口座&クレカが使えなくなる
日本の銀行口座は「日本在住者向けサービス」です。
よって海外在住者(非居住者)の場合、サービス対象外になってしまいます。
口座が使えないとクレジットカードも使えなくなります。
ワーホリ時の日本の銀行口座については別記事を参照してください。

国民年金の追加納税ができない
海外転出届を出してからワーホリすると、国民年金の追加納税(追納制度の利用)はできません。
つまり海外転出届を出した人は、
年金を遡って支払うことができないのです。
保険料の免除・納付猶予や学生納付特例の承認を受けた期間の、国民年金保険料を後から納付する制度。
年金をしっかりと払いたい人は注意が必要です。
詳細は以下の記事の「追納に関する項目」で解説しています。
マイナンバーカードの返納が必要
海外転出届を出すと、マイナンバーカードを返納しなければいけません。
マイナンバー自体は変わりません。
返納後は公的な手続きや、一部のサービスでも使えず不便です。
ワーホリに必須のWiseの登録もできなくなるので注意しましょう。
ワーホリ前に必要な手続き一覧
ワーホリ前に必要な手続きを一覧で紹介しておきます。
海外転出届以外にもたくさんの手続きが必要、
面倒ですが一歩ずつワーホリに向けて準備しましょう。
\ 必要な手続き /
- パスポート取得
-
ワーホリへのスタートはパスポートの取得から。
マイナンバーカードがあれば、オンラインでも申請が可能です。
- 海外転出届
-
出国のタイミングに合わせて提出しましょう。
- 支払い先の設定や代理人の選定
-
ワーホリ中の年金・住民税・保険料などの支払いは代理人を立てることも可能。
- 郵便物の転送届
-
郵便局に転送依頼をします。
重要な書類やお知らせは、親族などの住所に届くようしておきましょう。
私書箱のサービスもあるので、必要に応じて活用しましょう。
- 運転免許証の更新
-
日本の運転免許証の更新は、日本で行う必要があります。
更新期間には余裕を持ってきましょう。
期限前に更新もできるのでしておきましょう。
- その他手続き
-
そのほかの手続きも確認しましょう。
- ビザ申請
- 銀行口座・クレジットカード
- 海外保険
- 賃貸の解約
- 自動車関連の確認(任意保険、税金)
- 資産や収入の確認(株、運用資産、収入など)
- スマホ関連の確認(電話番号、Sim)
ワーホリから帰国後の手続き
ワーホリから帰国後したら、14日以内に転入の手続きが必要です。
海外から新しい住所(移住先など)へ直接転入する場合には、
いくつかの書類が必要になります。
- パスポート
- 戸籍の附票
- 戸籍謄本
- 本人確認書類
- 印鑑
などです。
実家や親族のいる地域に転入するのであればさほど難しくはありません。
しかし。
以下の人は注意してください。
ワーホリ帰国後に新天地・移住先へ直接転入する場合
ワーホリ後に家族や親族がいる場所以外へ、
直接転入する場合は書類の準備が面倒です。(以下は私の経験談です)
\ 面倒だった書類 /
- 戸籍の附票
-
戸籍に記載されている人の住所の履歴を記録した書類です。
本籍地のある役所から取り寄せる必要があります。
一番簡単な方法は、司法書士に取り寄せを依頼すること。
理由は、取り寄せにそもそも受け取り住所が必須なこと&手続きが複雑だから。
- 戸籍謄本
-
戸籍に記載されている全員の身分事項が証明された書類です。
広域交付制度(令和6年3月1日より開始)を使えば、本籍地以外の市区町村の窓口(移住したい街)でも取得できます。
- パスポート
-
パスポートには、日本帰国時に入国スタンプを押してもらうと証明にできます。
日本への入国は顔認証ゲートが導入されているので、
スタンプは窓口で自分でもらう必要があります。

ワーホリ後に直接、新しい場所へ転入する場合の参考にしてください。
ワーホリの海外転出に関してよくある質問
ワーホリの海外転出に関してよくある質問をまとめました。
ワーホリの海外転出届についてまとめ
ワーホリの際の、海外転出届について紹介してきました。
以下に重要なポイントをまとめます。
- 最終的には自己判断に委ねられる
- ワーホリの際の海外転出届は『必須ではない』
- 海外転出届を出す際には、メリット・デメリットの確認が必須
ワーホリ中の税金の支払いを行うかどうかは、自己判断です。
払う場合は、支払いの手続き(引き落としや代理人の設定)を行うこと。
払わない場合は、デメリットを知った上で海外転出届の提出をしましょう。
マイナンバーカード返納前に海外送金の準備
海外転出届を出すと、マイナンバーカードが使えなくなります。
ワーホリ先への資金の移動や現地の支払いで役立つ、
Wise(ワイズ)の登録にはマイナンバーカードの情報が必要です。
マイナカードを返納する前に登録しましょう。
\ ワーホリの「Wise使い方完全ガイド」を作成しました /